2年ぶりに歩いた表銀座の稜線。
透きとおるような空気と、稜線から望む槍ヶ岳の鋭いシルエット、
ただそこにいるだけで心が満たされました。
道すがら、いくつもの出会いがありました。
これから大キレットへ向かう親子、
ジャンダルムを越え、大キレットから槍へと辿り着いた方々。
かつて大キレットを踏破した経験を語ってくださった方。
そして、その両方を通過点として機会をうかがっている若者。
どの出会いも不思議と肩の力が抜けていて、
その言葉や表情は、山の風のように澄んでいました。 気負わず、自然体で語られる姿に、私は心を奪われました。 もしここで感化されて一歩を踏み出せば、 新しい景色が開けるのかもしれません。 けれど今の私には、大キレットはまだ遠い。 (年々遠のいていくお年頃ですけど) その恐れを正直に抱きながらも、 まずは不帰キレットに挑んでみたい―― そんな小さな芽が胸の奥に芽生えました。 山は人の気持ちを揺らし、 また歩き出す力を静かに与えてくれる。 そう思わせてくれる旅となりました。
ジャンダルム・大キレットは一般登山道ではなく切り立った稜線を縦走する
危険なコースです
表銀座とは北アルプスの人気縦走ルート
他にパノラマ銀座と裏銀座があります
このシーズンは
裏銀座 初日撤退でしたが パノラマ銀座と表銀座を縦走しました