経年劣化? 原状回復義務??

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カテゴリー: 不動産&業務


賃貸物件の退去立ち合いの際、窓際や部屋の隅がカビで酷い状態になっていたり、サッシ廻り・コーキング部分や窓の木枠部分が、濡れ等を放置したことにより著しく劣化している場面に出くわすことがございます。

大概の原因は「結露湿気が酷くて…」という、建物側に起因する問題であることが多いのですが、ここで一点、ご注意頂きたいことがございます。

それは例えば窓を開けていて、突然降り出した雨が吹き込み濡れてしまった窓枠。
もしくは、結露のしずくが滴り落ちる窓のサン。
そういった状態を、拭き取らずにそのまま放置してしまった場合。
実はこれらのケースでは、入居者さまに求められる注意義務を欠いたためにその結果を生んでしまった、とみなされることがございます。

その注意義務とは、ご自身の所有物であれば好き勝手に使っても誰に責められることもございませんが、借りて使っているモノに対しては、ご自身の所有物以上に注意を払って大切に使わなければならない=善良なる管理者の注意義務、というもの。
つまり、自分のせいじゃないからイイや、と放置すると、その放置したことに責任が発生する場合があるということでございます。

退去後のエアコンフィルターや内部のフィン部分に黒カビがビッシリ…なんてお部屋も多々あり、この空気を吸って生活されていたのかと思うと、健康状態を心配してしまいます。

普段から全く掃除もしていないホコリの積もっている場所に湿気が多くなるとカビの発生する確率は格段に高くなります。
ご自身の健康のためにも、カビの発生を抑えるには、日頃から部屋の換気適度な清掃を行っていただくことをお勧めいたします。